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1月の輸入車、VWは2割減も販売はじわり回復傾向

1月の輸入車、VWは2割減も販売はじわり回復傾向

新型「ゴルフトゥーラン」とシュタインVGJ社長

 日本自動車輸入組合(JAIA)がまとめた1月の外国メーカー車の輸入車新規登録台数によると、フォルクスワーゲン(VW)は前年同月比20・4%減の2993台だった。前年同月実績と比べ5カ月連続で減少した。ディーゼルエンジン車の排出ガス不正問題の影響などで販売が伸び悩むが、減少幅は2015年12月(同39・2%減)よりも改善した。

 外国メーカー車全体の登録台数は同0・8%減の1万7045台。5カ月連続でマイナスとなった。登録車全体に占めるシェアは前年同月とほぼ同等の7・2%だった。

 首位はメルセデス・ベンツで同9・6%減の4120台。前年は「Cクラス」の新車効果で水準が高かったため4カ月連続のマイナスとなったが、11カ月連続で首位を守った。

 2位のVWは新車効果が一巡し、排ガス不正問題の影響も続く。ただテレビ広告を再開したほか、1月に発売した派生モデルの販売が好調に推移するなど、JAIAは「回復傾向にある」との見方を示した。

 16年は各社がクリーンディーゼル車やプラグインハイブリッド車の投入を予定するなど品ぞろえの拡充が見込まれ、外国メーカー車で「30万台規模の販売を期待している」(JAIA)という。

EV発売見送り、主軸はPHVで


日刊工業新聞2016年1月13日


 独フォルクスワーゲン(VW)の日本法人フォルクスワーゲングループジャパン(愛知県豊橋市、VGJ)12日、電気自動車(EV)「e―アップ」の発売を見送るなど商品展開を見直すと発表した。プラグインハイブリッド車(PHV)を拡充し電動車両の主軸とする。排ガス不正問題で揺れるディーゼル車については引き続き導入を検討。不正問題で販売が落ち込む中で立て直しを図る。

 同日都内で開いた新車発表会でスヴェン・シュタイン社長はe―アップの発売見送りについて「急速充電器のばらつきの大きさを過小評価していた」と話した。国内の各充電器の仕様に合わせるのに時間がかかる一方で、日産自動車のEV「リーフ」が航続距離を伸ばした車両を発売するなど競争が激しくなっているため見送った。主力小型車「ゴルフ」のEV導入は検討を続ける。

 「パサート」のPHVを年内に発売し、「時期は未定だがディーゼル車の導入も引き続き検討する」(同氏)とした。2015年のVW国内販売は不正問題や新型車不足で落ち込み独メルセデス・ベンツに首位の座を明け渡した。シュタイン社長は「12月までは店舗への来場数が回復傾向をみせている。第1四半期には(販売も)回復する」との見通しを示した。



日刊工業新聞2016年2月5日 自動車面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役ブランドコミュニケーション担当
ちなみに米調査会社オートデータがまとめた1月の米新車販売台数で、VWグループは前年同月比8・9%減の3万2076台。うちVWブランドは同14・6%減の2万79台だった。

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