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スーツケース!?いや「200Wレーザー洗浄機」です

中日クラフトが発売
スーツケース!?いや「200Wレーザー洗浄機」です

ヘッド部分は小型で軽量。金属表面の錆や汚れをレーザーで除去する

中日クラフト(愛知県春日井市、毛利陽一社長)は、レーザーパワーが200ワットで持ち運びできる金属表面用ファイバーレーザークリーナー「CHU―PLC200」を2023年1月に発売する。従来100ワットのみだった同製品のラインアップに追加。想定価格は500万円程度で、年間60台の販売を目指す。また、同時に他社製レーザークリーナーの修理受託を開始する。レーザークリーナー事業全体で年間2億円の売上高を目指す。

来月に発売するファイバーレーザークリーナーの200ワットタイプ。スーツケース型のため現場に持ち運びしやすい

レーザークリーナーは金属表面の錆や汚れをレーザーで除去する。一般的に金属表面の樹脂・油汚れ、錆、コーティング被膜、塗料などは、化学薬品やブラスト媒体、水などを使用して除去することが多い。中日クラフトが開発した製品は媒体がないため作業環境が良く、焦点を調節すれば曲面や凹凸形状も処理できる。スーツケースタイプで現場まで持ち運べる。

100ワットのレーザークリーナーは21年10月に発売し幅広い業種で販売実績がある。だが、処理する面積や除去対象物が多いケレン作業などでは処理に時間がかかっていたため、能力を高めた製品の開発が求められていた。

中日クラフトは表面処理や金型の設計・製作からプラスチック成形まで幅広く事業を展開する。中でもレーザーは肉盛り、焼き入れといった表面処理のほか、レーザーを使用した機械の製造・販売も手がける。

そのノウハウを生かして同社はレーザークリーナーの光学系部品の修理も受け付けており、23年1月からは他社製レーザークリーナーの修理も受け入れる。除去処理中に発生する煙対策として集塵機もセット提案するなど、顧客に寄り添う姿勢で同事業の拡大を狙う。

日刊工業新聞 2022年12月23日

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