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CFRP部品加工の草分け、エアモビリティー向け攻勢の勝算

チャレンヂが売上高比率を4割に引き上げ
CFRP部品加工の草分け、エアモビリティー向け攻勢の勝算

中型ドローン向けCFRP製ブレードの試作品

チャレンヂ(埼玉県狭山市、辰巳久之社長)は、売上高に占めるエアモビリティー向け炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製部品の比率を2025年以降に4割へ引き上げる。現在は8割が自動車向け。プロペラの採用が決まり、一部で量産を開始した。「25年の大阪万博には各社からエアモビリティーが飛び始める」(辰巳社長)と期待する。

目標達成時期は明らかにしていないが、25―30年の需要増加を予想する。またCFRPと金属の一体成型技術を開発。「軽量化と高剛性を両立するキーパーツの技術を確立できた。横展開したい」(同)とする。現行より高い要求水準への対応も視野に、23年9月に航空宇宙分野の品質マネジメントの国際規格「JISQ9100」の取得も目指す。

同社は日本の自動車レース初期から活動するCFRP部品加工の草分け。12年に炭素繊維メーカーの三菱ケミカルグループ傘下に入った。複雑形状の少量生産に向くオートクレーブ工法や平たん形状の中量生産に向くPCM工法などを使い分け顧客要望に対応する。

日刊工業新聞 2022年12月22日

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