ヤマハ発出資会社が始めた国内初の自動搬送サービス、活用するEV車両の性能
ヤマハ発動機とティアフォー(名古屋市中村区)が共同出資するeve autonomy(イヴオートノミー、静岡県袋井市、米光正典最高経営責任者〈CEO〉)は、一定の条件下で完全に運転を自動化する「レベル4」の電気自動車(EV)を用いた自動搬送サービスを本格的に始めた。工場や倉庫などの閉鎖空間内で、屋外にも対応する自動搬送サービスの商用化は国内初という。
料金はサブスクリプション(定額制)型で、導入1台当たり月額38万円(消費税抜き)。車両の買い取りを希望した場合の価格は、2023年度中に設定する予定だ。23年度に200台、25年度に累計1000台の提供を目指す。海外展開も見据える。
新サービス「eve auto(イヴオート)」は、自動運転機能を持つEVと定期メンテナンスや地図編集などのアフターサポート、自動運転システム提供者専用保険をワンパッケージで提供する。
車両は、ヤマハ発がランドカーをベースに開発した小型EVに、ティアフォーが手がけるオープンソースの自動運転ソフトウエアを組み合わせた。最大けん引能力は1500キログラム、最大積載能力は300キログラム。傾斜や段差、天候の変化などにも対応できる。
イヴオートノミーの米光CEOは「試験導入を通し、人手不足などの理由で屋外の自動搬送に高いニーズがあると分かった。このニーズに応えていきたい」と話す。