三菱電機が新開発、200℃まで測定できる赤外線センサーの想定用途
三菱電機は、温度測定に使える赤外線センサー「メルダー」の新製品を投入する。23年2月1日にサンプル提供を始め、発売は23年5月を予定する。測定可能な温度範囲の上限が従来品はプラス60度Cまでだったが、新製品はプラス200度Cまでとなった。高温になるキッチンや工場設備での使用を想定する。価格は今後詰める。
広範囲な温度分布を測定できるセンサーの需要増を踏まえて新製品を開発した。検知可能な温度の範囲はマイナス5度C―プラス200度C。温度確認のほか、高温域に人が近づいた際に検知し、人に知らせることもできるため、安全性向上に寄与する。
さらにレンジフードにセンサーを搭載し、調理中の具材の温度分布を測定することで発火予防につなげる。盛田淳半導体・デバイス第二事業部長は「安心、安全に貢献していきたい」と語った。
三菱電機は19年にメルダーを発売。熱源の識別や行動把握ができる点が特徴で、同社のルームエアコンなどに搭載実績がある。
【関連記事】 BtoB事業で成長を目指す三菱電機、カギとなる戦略とは?
日刊工業新聞 2022年12月07日