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沖縄で離島の足になる、10人乗り電気自動車の性能

沖縄で離島の足になる、10人乗り電気自動車の性能

イメイドが開発、製造した10人乗りEV「CV―10」の試作車。那覇市での展示

イメイド(沖縄県うるま市、伊口明高社長)は、10人乗り電気自動車(EV)「CV―10」を開発した。環境省の定める「グリーンスローモビリティ」を念頭に、最高時速20キロメートル未満で走行する地域交通用途を見込む。海外リゾートでの観光利用も見据える。自社で設計、製造を手がけた。ベース車の価格を300万―400万円台とし、2023年以降の販売を計画する。

CV―10は全長5080ミリ×全幅1620ミリ×全高2000ミリメートル、普通自動車免許で運転可能な仕様とした。定格出力7・5キロワットのモーターで走行する。試作モデルに「5ナンバー」を取得し、公道走行試験を進める。

沖縄では離島や山間部などの生活者や旅行者の「ラストワンマイル(目的地までの最終区間)としての用途」(伊口社長)を目指す。運行事業者の要望に応じた内外装の独自設計にも対応する。車載バッテリー制御技術を生かし、地域の再生可能エネルギーや蓄電池と接続した防災用電源としても活用する考えだ。

イメイドは産業支援団体「ものづくりネットワーク沖縄(沖縄県うるま市)」から17年に事業分離した。独立前を含む10年間にわたるコンバートEV製造、ヤマハ発動機ブランドの電動カート開発・製造などで蓄積した技術と実績を基に事業を展開する。

EVや車両の開発を沖縄で産業化し、輸出を含めた生産を軌道に乗せることで、県内産業の底上げにつなげる。

日刊工業新聞 2022年11月07日

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