JR九州が運行を終える「蒸気機関車」の花道
JR九州は蒸気機関車(SL)の運行を2023年度で終える。老朽化に伴う部品調達の難しさやコストの面で「維持する限度」(古宮洋二社長)に至ったため。現在の現役車両は「SL人吉」をけん引する58654号機(写真)で、11月18日に車齢100年を迎える。同日に八代駅(熊本県八代市)で記念イベントを開く。運行は24年3月ごろまで続ける。
同機は1922年に、日立製作所で製造された。浦上、若松、人吉の各機関区配属を経て75年廃車。88年「SLあそBOY」として復活した。05年に引退したが、09年からSL人吉として熊本―人吉間を走る。現在は20年7月の豪雨の影響で鳥栖―熊本間を運転中。
日刊工業新聞 2022年10月27日