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クボタが量産へ、新型ハイブリッドエンジンが狙う用途

クボタが量産へ、新型ハイブリッドエンジンが狙う用途

開発したハイブリッドエンジン(クボタ提供)

クボタはディーゼルエンジンを発電機としてバッテリーに充電し、モーター駆動できる産業機械・産業車両向けハイブリッドシステムを開発する。2025年にも量産を始める。電気自動車(EV)のように排ガスを出さない駆動を可能とし、倉庫内で作業する建設機械など幅広い用途で採用を働きかける。

システムはディーゼルエンジンとモーターで構成。通常はエンジンに高負荷がかかる作業時にモーターによる電動アシストで瞬間的な馬力を稼ぐ。排ガスを出しにくい環境ではバッテリーとモーターのみで駆動できる。

クボタは「エンジンとモーターを切り離せることで使い方が広がる」(種田敏行エンジン事業部長)とみる。同社の従来型ハイブリッドシステムはモーターでエンジン出力を補うにとどまりモーター単独駆動に対応していなかった。

新しいシステムはバッテリーの容量や周辺の設計により、外部電源から充電するプラグインハイブリッドにも対応する。外販を計画するほか、自社の農業機械での採用も想定される。部材調達などでスケールメリットを生かす。ドイツで開催される建機見本市「bauma2022」に出展する。

日刊工業新聞2022年10月24日

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