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半導体が調達できず…トヨタが世界生産見通しを下方修正

トヨタ自動車は、これまで970万台としてきた2023年3月期の世界生産見通しを引き下げる。半導体不足による減産が足元で続いているほか、これまでの新型コロナウイルス感染拡大などに伴う部品不足の影響もあり、達成が難しいと判断した。具体的な台数は現在精査中で、判明次第公表するという。

合わせて11月の世界生産が80万台程度になるとの見通しも示した。内訳は国内が約25万台、海外が約55万台。半導体不足の影響で、堤工場(愛知県豊田市)やトヨタ車体富士松工場(同刈谷市)など、国内8工場11ラインで最大9日間稼働を止める。影響台数は国内で約6万台。9月時点では、10ー12月の世界生産は月平均で85万台程度との計画を掲げていた。ただ11月としての過去最高は20年11月の83万台で、一定の生産水準は維持したい考えだ。

当初は年度後半から挽回し生産台数を引き上げる計画だったが、半導体を予定通り調達できない状況が続いている。トヨタ単体として過去最高の世界生産は17年3月期の908万台だった。トヨタは11月1日に22年4ー9月期の連結決算を発表する予定。通期の生産台数見通しや、計画下振れに伴う業績への影響などが注目される。


トヨタ・ルネサス・テンセントの関係者らが語るモビリティーの未来
日刊工業新聞2022年10月23日

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