ジェイテクトは４輪駆動（４ＷＤ）車の前後輪の駆動力を路面に応じて最適化する「電子制御カップリング（ＩＴＣＣ）＝イメージ」と、ハンドルを回す力を前輪に伝える「ステアリングコラム」の新製品を開発した。構造の見直しなどで軽量化や小型化を達成し、高い運動性能と燃費性能を両立した。両製品はマツダの新型クロスオーバースポーツ多目的車（ＳＵＶ）「ＣＸ―６０」に搭載された。

新型のＩＴＣＣは後輪駆動（ＦＲ）向けをベースに開発した。従来の前輪駆動（ＦＦ）ベース車両への搭載を前提とした構造を見直し、変速機やエンジンの動力を伝達するリアプロペラシャフト間を直結する貫通構造を採用した。トランスファー（動力伝達機構）の構造に合わせて小径化し、従来比約１０％の軽量化につなげた。

ステアリングコラムではグループ会社の富士機工（静岡県湖西市）と連携。事故が起きた際の衝撃を吸収する機工などの部品点数を削減。コラム全体の質量は従来品比３０％低減した。