声を売買する「ボイスバンク」開発―エヌ・エス・エイ、合成ソフトで人の声を著作物に

声優の声や、声を失う人への対策に

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 エヌ・エス・エイ(東京都千代田区、中村知社長、03・3526・6451)は、音声合成技術によって個人の声を売買する「ボイスバンク」を開発した。声の権利者が音声データをシステムに登録し、消費者がそこから好みの声を購入する仕組み。購入者はパソコンやスマートフォンなどで好きな言葉を自由に再生できる。エヌ・エス・エイでは声を売りたい権利者や同システムで新しい事業を展開したいパートナーを募っている。

 音声合成ソフトにヒューマンテクノシステム(福岡市博多区)の「ボイスター」を採用し、生の声に近い品質を実現した。再生音には購入者のデジタル透かしデータを埋め込んで悪用を防ぐほか、ファイルの暗号化で不正コピーを防止する。音声の登録費用は1人当たり50万円程度になると見込んでいる。

 エヌ・エス・エイでは音声データを著作権として販売していく方針。著作権ビジネスを得意とする企業などとの連携や協業で事業を展開する考え。「アニメ声優の声などはファンが多く、海外にも売れる」(中村社長)と想定している。
 
 また、病気などで近い将来、声を失う可能性のある人向けにも、自分の声をシステムに登録して残しておくサービスも行う。

 遠隔地画像音声伝達システムを組み合わせることにより、声を失った人が離れた場所からでも合成音声でテレビ会議に参加できるシステムも開発している。

日刊工業新聞2016年1月28日 中小企業・地域経済2面

COMMENT

昆梓紗
デジタルメディア局DX編集部
記者

アイデア次第でいろいろなことに使えそうな「ボイスバンク」。例えば子供の好きなアニメ声優の声を買って、名前入りの誕生日メッセージを話させたり。病気によって声を失う可能性がある人の不安を少しでも払拭できるようになるかもしれません。

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