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トヨタの新型EV「bZ4X」販売再開へ、副社長が語ったこと

トヨタ自動車は6日、車両にタイヤを固定する「ハブボルト」が緩む不具合で生産・販売を停止していた電気自動車(EV)「bZ4X=写真」について、原因と対策を公表した。ホイールの回転力に対し、ボルトの締結力が不足していたのが要因。全車両で新設計のボルトに交換するほか、日本、北米、アジア、イスラエル向けの一部車両はホイールも換える。

6月に国土交通省にリコール(回収・無償修理)を届け出ていた。6日、同省に原因と対策を提出し、生産は同日以降順次、サブスクリプション(定額制)サービスで展開する国内販売は26日から再開する。兄弟車でトヨタが生産するSUBARU(スバル)のEV「ソルテラ」も生産、販売を再開する。

ボルトに回転を防止するためのワッシャーを追加するほか、ホイールの品質も適正化する。リコール費用や販売への影響などは非公表。合わせてbZ4Xとソルテラの側面の窓部分に取り付けるエアバッグについてもリコールを届け出た。工場での作業が不適切で、正常に展開できない恐れがあるという。組み付け状態を点検するなど、対策を講じる。

bZ4Xは国内で月5000台の販売計画を掲げていた。取材に応じた前田昌彦副社長は、原因特定に3カ月強を要したことについて「追加部品の準備や、安全安心を確保するための評価に時間がかかった」と説明。今後の販売計画について下方修正が必要との認識を示しつつ、「お待たせしている顧客に車を届けることを最優先する」と話した。


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日刊工業新聞2022年10月7日

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