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アルビレックス新潟、J1昇格へラストスパート…パートナー企業経営者が応援メッセージ

サッカーJリーグ・アルビレックス新潟に歓喜の瞬間が訪れようとしている。次節・1日のゲームに勝利し、3位のクラブが引き分けるか負けると2日にも悲願のJ1昇格が決まる。

大企業を母体としない新潟は、多くのパートナー企業に支えられている。ESGの時代、地域貢献が企業を評価する指標となった。パートナー企業とクラブはともに魅力を高め、一緒に企業価値を向上させることで地域に還元できる。J2降格後も支援を続けたパートナー企業の経営者に応援メッセージをもらった。

J2降格後も支援を続けたパートナー企業の経営者からの応援メッセージ

ハードオフコーポレーション・山本太郎社長
 当社は2005年からエコロジーパートナーとして応援をしてきました。J2に降格してから苦しい時期もありましたが、どんな時でもチャレンジし続けるチームの姿に勇気を貰っています。我々も負けずにチャレンジしていきたいと思っています。

スポーツには人々を元気にする力があり、アルビの存在が街を明るくしてくれています。J1昇格に向け、一戦一戦、粘り強く、新潟らしさを忘れずに戦っていってください。心から応援しています。

フラー・渋谷修太会長
 スポーツ不毛の地と言われた新潟にサッカーチームが生まれ、ビッグスワンが誕生し、そしてJ1に昇格。僕が小さい頃に見たアルビレックス新潟の快進撃は、まさに故郷新潟の象徴的な成功ストーリーでした。

新潟は今、人口減少や若者の流出、そして低い起業率といった深刻な課題を抱えています。そんな故郷に少しでも恩返しがしたいと思い、パートナー企業になりました。あの頃見せてもらった感動する光景を、今の子供たちに見せてあげたいと強く想っています。

最近では、自分よりも下の世代の若き起業家たちもパートナーに続々と加わってくれて、非常に盛り上がっています。いつかアルビのパートナーになるのが夢だという若者は、たくさんいます。起業家が増えれば、アルビのパートナーが増える。パートナーが増えればアルビが強くなり、新潟が元気になる。そんな好循環が生まれ始めています。なかでも今シーズンの新潟は、本当に団結力を感じます。選手たちやクラブの団結はもちろん、パートナーやサポーターが一丸となって熱気を創り上げています。

この一年は、沢山のドラマがありました。本間至恩選手が涙ながらにヨーロッパへ旅立ったとき、「至恩に安心して羽ばたいてもらうためにも」という想いでみんな闘ってきました。そして今、5年間もの間クラブの中心的人物として闘い続けてくれた高木善朗選手の負傷による長期離脱を受け、「ヨシくんをJ1の舞台へ」という想いをみんなが共有しています。

アルビは、J1に昇格すべきチームです。それだけのサッカーを創り上げてきたし、それを支える日本一の応援団がいます。選手も、サポーターも、パートナーも、願いはたった一つ。優勝して、J1に行きましょう!アルビと新潟を愛する全ての人のために!

東邦産業・五十嵐悠介社長
 アルビレックス新潟は「とにかくサポーターが熱い」ことで有名なチームです。2021年のJ2観客動員数(平均入場者数)10,879人とリーグ断トツの1位でした。この年に平均で1万人を超えたのは、アルビレックス新潟とJ1の名古屋グランパスエイトの2チームのみです。コロナの影響を受けながらも、これほど地元に愛されているチーム・アルビレックス新潟の支援を当社が続けない理由はありませんでした。勿論これからも支援し続けます。

地元のプロスポーツクラブと地元企業の連携がWin‐Winの関係を生みだし、それが地域の活力へとつながります。大人も子供も熱くなれるスポーツが、まちづくりに寄与していくことが理想です。スポーツだからこそできることに私たちが全力で支援していくことが、SDGsの達成につながっていくと確信しています。残り試合、全て勝利し、J1昇格、そしてJ2リーグ優勝を決めましょう! そして来シーズンJ1で戦いましょう!

ナミックス・小田嶋 壽信社長
 ナミックス株式会社は、十数年前のバナースポンサーから始まり、トップ、レディース、アカデミー、と幅広く協賛を続けてまいりました。2017年、当時J2降格が決まったクラブの担当者から、降格による分配金や収入の減少など、予算規模が縮小していく中でJ1復帰を目指す難しさもお聞かせ頂いていました。 また降格による広告価値の減少から、いくつかのスポンサー企業が離れざるを得ないとのお話も聞いていました。

弊社でも様々な選択肢・議論があった中で、最終的には、「このような状況だからこそ、今シーズンに限っては、今まで以上の協賛・支援をさせて頂こう」と、J2降格を決めたタイミングで、逆に大きくスポンサー料を増額させていただき、ユニフォームスポンサーとなる決断をしました。 当時は弊社にとっても、かなり背伸びをした規模で協賛させて頂いたものでした。  

一般的に私共のようなBtoBの企業は、目に見える形で新潟市・新潟県という地域のみなさまに、貢献できる手段が限られております。そういう意味では、地域の名前を背負って日本全国で活躍してくれるアルビレックス新潟というサッカークラブを応援し続け、いつかは世界の舞台で輝いてくれるであろう期待を強く持っています。弊社社員の中でもファン・サポーターは多く、自分の会社が大好きなチームを応援していることによることで社内の活性化にもつながっています。また弊社の社会貢献分野のひとつとして「青少年世代の育成」がありますが、トップチームだけの露出だけではなく、クラブが掲げる青少年世代への普及・育成活動の強化にも強く賛同し協賛しています。地域貢献の一環として、所属カテゴリー・順位に関係なく、これからも応援・協賛し続けていきたいと思っております。

J1復帰という目標に向かって進んだ今シーズン、選手・スタッフ・クラブ職員のみなさんは大変な努力とご苦労があったことと思います。どんな時も、多くのサポーター・ファン・パートナー企業、クラブに関わるすべての方々と思いとともに歩んできた結果が現在の順位に表れていると感じています。残り少ない今シーズン、J1復帰という結果で、笑顔でシーズンを締めくくれるまで、地域のみなさまと全力を尽くしましょう! 応援しています!

ニュースイッチオリジナル
松木喬
松木喬 Matsuki Takashi 編集局第二産業部 編集委員
14年間も国内最高峰のリーグにいたのだから、J1復帰も早いと高をくくっていました。しかし18年からJ2での戦いは5シーズン目を迎えました。何度も悔しい思いをしましたが、その分、クラブの存在価値を考えさせられたのではないでしょうか。J1に舞い戻っても残留にパワーを注ぐのではなく、魅力的なコンテンツを提供するクラブであり続けてほしいです。

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