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大林組がデンソーなどと社会実装へ、「次世代道路」の中身

大林組がデンソーなどと社会実装へ、「次世代道路」の中身

自動運転車と停車中の非接触給電などを実証(イメージ)

大林組は、モビリティー変革に対応した未来の道路・モビリティーインフラのあり方を「e―MoRoad」と名付け、車関連企業や道路会社、関連団体や自治体と連携し、実証実験を始めた。デンソーとは「走行中の電気自動車(EV)に非接触給電する道路舗装技術」を共同研究するなど計四つの実証実験を、大林組技術研究所(東京都清瀬市)で展開する。次世代の道路・モビリティー関連インフラ構築にはゼネコン1社では限界があり、関連企業との協業で早期の社会実装につなげる。

デンソーとは給電効率を確保するために、道路の浅い層に給電パネルを埋設することに着目。大林組が開発した繊維強化コンクリート「ユニバーサルクリート」で給電パネルを保護し、厚さ数センチメートルの浅い埋設で給電効率を向上できるか実証する。

タジマモーターコーポレーション(東京都中野区)、名古屋大学、エクセイド(名古屋市中区)、ダイヘンとは「自動運転を支援する道路インフラ技術」の開発・実証で連携する。レベル3の自動運転システムと停車中の非接触給電システムを組み合わせて、自動運転の特性を把握することを含めて実証する。

このほか、名大、ライフアンドモビリティ(同千種区)と「MaaSシステムを運用する技術」を、古河電気工業とは「道路に電力・情報ネットワーク網を構築する技術」を実証する。


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日刊工業新聞2022年9月27日

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