太陽光パネル大量廃棄時代に備える、中部電力系が事業ノウハウを先行確立へ
シーエナジー(名古屋市東区、安井稔社長)は、愛知海運(同港区)と共同で太陽光パネルのリサイクル事業に進出する。2023年初頭に共同出資会社を立ち上げ、同年4月に事業を始める。まずは1日当たり480枚を処理するリサイクル装置を1台導入して体制を構築し、27年の黒字化を目指す。シーエナジーは中部電力ミライズ(同東区)の完全子会社で、太陽光発電所を開発する。
設備の劣化などで廃棄するパネルからアルミニウムの枠やガラス、セルシートなどを分解し、ほぼ全てを売却するか、防草材などの原材料に使う。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は30年代半ばに廃棄パネルが急増すると予測し、シーエナジーなどは先行して事業ノウハウを確立する。
新会社の出資比率はシーエナジーが66・6%、愛知海運が33・4%。出資金は未定。処理工場は愛知海運の蒲郡支店(愛知県蒲郡市)に置く。
日刊工業新聞2022年9月6日