パワー半導体需要を狙う、三菱電機が竣工した開発棟の全容
三菱電機は、パワーデバイス製作所(福岡市西区)内に開発試作棟「パワーデバイスディベロップメントセンター(PD棟=写真)」を竣工した。9月に設備の搬入を始めて順次稼働する。搬入完了は2023年度上期の見通し。PD棟では約300人が新技術や新製品の開発に従事する計画で、パワー半導体の開発を加速する。
PD棟では同製作所の敷地内に分散していた開発実験室や開発品試作ライン、性能試験室、分析評価機能を集約。人や物の移動時間を短縮するなどして作業効率を高める。6階建てで、延べ床面積は約1万350平方メートル。投資総額は約45億円。同製作所内で生じた空きスペースについては今後活用を検討する。
パワー半導体は自動車の電動化や民生機器のインバーター化の進展で市場拡大が見込まれる。同製作所の岩上徹所長は「設計、量産まで、いかに早くもっていくかに集中する」と話した。
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日刊工業新聞2022年8月31日