分子研がグーグルの記録抜く、世界最速で動作する2量子ビットゲート作成に成功

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ルビジウム原子を使った2量子ビットゲート(イメージ=分子研提供)

分子科学研究所の大森賢治教授らは、世界最速の6・5ナノ秒(ナノは10億分の1)で動作する2量子ビットゲートを作ることに成功した。極低温まで冷やしたルビジウム原子をパルスレーザーで操作する。ノイズよりも2ケタ以上速いため計算精度を劣化させるノイズの影響を無視できる。冷却原子型の量子コンピューターは大規模化しやすく先行する超電導型などの限界を超えると期待される。

1ケルビンの10万分の1度程度に冷やした気体のルビジウム原子を二つ、光ピンセットで数マイクロメートル(マイクロは100万分の1)間隔で並べた。ここにパルス幅10ピコ秒(ピコは1兆分の1)のレーザーを当てて、ルビジウム原子の電子軌道をエネルギー準位の高い軌道に跳ね上げる。

2個のルビジウム原子とも、2個の電子が原子核の100ナノメートル外側を回転する軌道に跳ね上げられて、2個の原子間で電子エネルギーの交換が起きた。このエネルギー交換を用いて2個の原子を量子ビットゲートとし、6・5ナノ秒での動作を確認した。世界記録は米グーグルが2020年に超電導型で達成した15ナノ秒だった。

日刊工業新聞2022年8月11日

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