ニュースイッチ

核融合実験炉「ITER」関連で使用、三菱重工が納入した4つの装置の中身

核融合実験炉「ITER」関連で使用、三菱重工が納入した4つの装置の中身

量研機構の六ケ所研究所に納入した大面積熱負荷試験装置

三菱重工業は、核融合エネルギー開発を担う重要機器のブランケットの安全性を確認・実証する試験装置群を、量子科学技術研究開発機構の六ケ所研究所(青森県六ケ所村)に納入したと発表した。フランス南部で建設中の核融合実験炉「ITER(イーター)」の炉内実環境試験で、日本のブランケット試験体(TBM)として使用される予定だ。

大面積熱負荷試験装置など四つの装置を納入した。炉内実環境試験向けのブランケットの開発、安全性確認などのための試験で使用される。

ブランケットは核融合炉の内壁を構成する装置の一つで、核融合炉から発生する熱の取り出しと、燃料である三重水素の生産・自己充足に必要となる。

炉内実環境試験はITERの参加7極のうち4カ国が、独自開発のTBMによる機能実証試験を実施する。実証結果が将来の商用化に影響する。

日刊工業新聞2022年7月7日

編集部のおすすめ