航続距離5倍、水上で離着陸する「飛行艇ドローン」の実力 

スペースエンタメラボが実証へ

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現行機種のHAMADORI3000。同6000は翼幅と全長が約2倍になる

スペースエンターテインメントラボラトリー(福島県南相馬市、金田政太社長)は、水上で離着陸する飛行艇型飛行ロボット(ドローン)の大型機種「HAMADORI6000」を2022年秋に完成させ、年内に実証実験開始を目指す。現行機種「同3000」に比べ翼幅と全長が約2倍で、航続距離は同5倍の740キロメートル、航続時間は同4倍の8時間に向上。沖合の洋上風力発電設備の点検などの用途を想定する。まずはエンジンを使用するが、環境対応として将来は水素燃料電池(FC)の搭載も予定する。

河川や湖、沼、海面など水のある場所で発着できる。日本は国土を海で囲まれた島国のため、災害時の救命活動や捜索活動、水産業、沿岸監視、物流などの用途について「飛行艇型の長所を生かすことで他社製ドローンと差別化できる」(金田社長)とみている。

沿岸地帯上空を飛ぶ場合、塩害による機体の錆びが懸念されるが、HAMADORI3000や同6000は水洗いができるためメンテナンスが容易だ。

HAMADORI6000の市場で期待を寄せるのが洋上風力発電設備点検だ。沖合になるほど設置基数が多くなり、点検時間も長くなる。リチウムイオン電池で駆動するドローンの場合、30分程度しか飛べない機体が一般的で、1回で点検できる基数に限りがあるためピストン往復の点検作業を強いられる。HAMADORI6000であれば1回の飛行で済むため時間や作業人件費の節約になる。

洋上風力発電の事業者は環境意識が高く、「水素FC対応も打診される」(同)ことから搭載を検討する。

日刊工業新聞2022年6月28日

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