人を挟まず閉める、駆け込み乗車“お断り”ドアが面白い

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駆け込みを予測してドアを閉めるシステム(東京高専提供)

東京工業高等専門学校の冨沢哲雄准教授と多羅尾進教授らは、駆け込み乗車の到達時刻を予測して電車のドアを閉めるシステムを開発した。走ってくる乗客をレーザーセンサーで計測して、人を挟まないタイミングで閉める。発車時間の厳守につながる。車掌が駆け込みをチェックする負担を減らせる。

ホームの乗客の動きをレーザーセンサーで測定する。あらかじめ乗客が駆け込む速度を18―20歳の25人分210データを測り、駆け込み時の急加速を割り出した。この値からホームで扉を目指す乗客が急加速した最速到着時間と、そのままの速度で扉まで到達する最遅到達時間を算出する。センサーで検出された乗客一人ひとりの最速と最遅時間を求め、隙間で扉を閉める。

閉まりかけた扉に足を入れたり、データにない急加速をしない限りは安全に閉められる。研究室での実験では制限時間までの閉扉成功率は75%。システムが乗せると判断した乗客が減速して予測が外れたり、時間切れが失敗の原因だった。最速到着時間よりも早く乗客が到達した失敗はなかった。

階段からホームに出る駅では階段でもレーザーセンサーで計測する必要がある。レーザーセンサーはホーム上の異常検知などでも導入が始まっており、自動閉扉でセンサーの投資効果を高められる。挟み込みは扉に接触センサーをつけたり、車掌が確認して対処することになる。首都圏の鉄道の小規模遅延の48%を乗降時間の超過が占める。

日刊工業新聞2022年6月24日

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