日産の販売回復で売り上げ上積み、系列メーカーたちの声

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EVシフトが進む(日産自動車・新型「アリア」)

日産自動車との取引が多い部品メーカー6社の2023年3月期の業績は堅調に推移しそうだ。22年3月期は河西工業とファルテックの2社が減収だったものの、23年3月期は全社が増収を計画。このうち5社は2ケタ増を見込む。営業損益も全社が増益または黒字化を予想する。

主な要因は主要取引先である日産の販売回復だ。日産をはじめとする完成車メーカーの増産基調が、各社のトップライン(売上高)を引き上げる。完成車メーカーの電気自動車(EV)シフトを見据え、23年3月期以降、研究開発や人材育成への投資も積み増す方針だ。

「新型車の投入や足元の半導体不足の解消を受け、販売台数は伸びると予想する」。日産の内田誠社長は23年3月期の世界販売台数の見通しをこう説明する。中国・上海のロックダウン(都市封鎖)やウクライナ情勢などのリスク要因があるものの、販売台数は22年3月期比で3・2%増え、400万台を回復するとみる。

これを受け各社は、前期から売り上げを上積みする。河西工業は「半導体不足などによる減産は継続しているが、需要自体は堅調なため、業績は徐々に回復する」とみており、ユニプレスも「得意先からの受注は今後緩やかに増える」と見込む。特に、アルファは「23年1―3月期が前年同期よりも大きく伸長する」と強調する。

完成車メーカーのEVシフトを見据え、部品メーカーも開発や人材育成を進めている。外装部品などを手がけるファルテックはEV関連の研究開発費や設備投資を23年3月期以降、徐々に増やす方針。EVの航続距離を伸ばせるよう軽量化を図った製品の投入も予定する。「人材もEV関連の製品開発に移していく」(同社)考え。

ユニプレスはEV向け商品の独自開発を開始。開発品を自社で評価するため関連の評価設備を導入し、目標設定から仕様開発まで一貫して手がける体制を整備する。今後、EVシフトが加速する中で、各社には柔軟な対応力が求められそうだ。

日刊工業新聞2022年5月20日

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