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開封後そのまま食器になる、新型包材を実現した凸版印刷の新技術

開封後そのまま食器になる、新型包材を実現した凸版印刷の新技術

「いただきピロー」のサンプル(凸版印刷提供)

凸版印刷は新型包材「いただきピロー」を開発した。電子レンジによる調理時の自動通蒸が可能で、開封後にそのまま食器として使用できる。パスタやチャーハンなどの冷凍総菜向けに、4月からサンプル出荷を始めた。2023年度に関連受注を含め、5億円の売り上げを目指す。

包材表面に自由にレーザー加工を付与する新技術により、蒸気抜き機能とともに、レンジ加熱後に広口での開口が可能になった。食後は洗い物をする必要がなく、簡単に廃棄できる。

食品メーカーでは大規模な設備改造は必要なく、従来使っている巻取り包材用充填機での生産が可能。

いただきピローは、環境負荷の低減と循環型社会の実現を目指す「サステナブルバリューパッケージ」のラインアップの一つとして開発された。従来のプラスチックトレー入りの製品と比べてプラスチック使用量を約76%削減。外袋と内袋からなる軟包装パッケージ製品と比較してもプラスチック使用量を約35%減らせ、包材製造時の二酸化炭素(CO2)排出量も約20%削減できる。

日刊工業新聞2022年5月11日

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