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創薬や化粧品開発に生かす「線虫」活用システムの仕組み

創薬や化粧品開発に生かす「線虫」活用システムの仕組み

C-HAS装置の説明をする首藤社長

熊本大学は、同大発ベンチャーとしてC―HASプラス(熊本市中央区、首藤剛社長)を設立した。

同社は遺伝子に関してヒトと類似点がある線虫の一種「Cエレガンス」を用い、線虫の健康寿命を見える化して評価する独自開発のシステム「C―HAS」を活用する。抗老化成分の探索や発見を目指し、ヒトの健康や創薬に結びつける。健康に関して企業が持つ資源の評価も行う。植物や微生物などを使って薬品や健康食品、化粧品などの開発を目指す。

首藤社長は同大大学院薬学教育部准教授を兼任する。代表取締役に菊池正彦同大客員教授、取締役に甲斐広文同大副学長がそれぞれ就任した。資本金1000万円。役員と社員で合計6人。事務所は薬学部内に設置した。

首藤社長は「線虫は、動物実験の代替としても期待。収益は企業との共同研究などであげる。市場規模は数千億円」としている。

日刊工業新聞 2022年4月21日

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