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世界初の承認取得、次世代船舶向け「メタン酸化触媒システム」実用化へ

世界初の承認取得、次世代船舶向け「メタン酸化触媒システム」実用化へ

実船実証を予定している船のCG(日立造船提供)

日立造船、商船三井、ヤンマーパワーテクノロジー(大阪市北区)は、液化天然ガス(LNG)燃料機関から排出されるメタンを酸化する「メタン酸化触媒システム」で、日本海事協会から基本設計承認(AiP)を取得した。同システムのAiP取得は世界で初めてで、LNG燃料船舶に求められる安全の国際規制などに基づいた設計であることが認められたことになる。実証試験などを通じて、早期実用化を目指す。

同システムは、LNG燃料機関・発電機の排気管に触媒を配置することで、燃料機関などから未燃メタンが漏れる現象「メタンスリップ」を削減する。

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の次世代船舶開発プロジェクトの一環で、2021―26年度の6年間で同システムを実船で実証、エンジン改良と組み合わせることでLNG燃料機関のメタンスリップ削減率70%以上を目指している。

日刊工業新聞2022年3月23日

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