スズキが4輪車の国内減産を緩和、計画通りの生産は近いか
3月は計画比5%程度減にとどまる
スズキが4輪車の国内生産の減産を緩和することが分かった。3月は期初計画比約5%程度減となる減産にとどめることを部品メーカーなどに通達した。1月は同約15%減、2月は同約18%減だった。半導体不足などによる部品調達難への対策が成果を出してきたことや、新型コロナウイルス感染症拡大による部品供給不足の影響が弱まってきたためとみられる。
3月の国内生産は期初計画の約9万台程度に対して約8万5000台程度に修正して通達した。軽自動車「スペーシア」などを生産する湖西工場(静岡県湖西市)、軽商用車「エブリイ」などを生産する磐田工場(同磐田市)は26日の稼働を停止する予定。
小型車「スイフト」などを生産する相良工場(同牧之原市)は5、12、19、26日の全土曜日を停止する予定。売れ筋の車種が多い軽自動車の生産を確保し、小型車で減産幅を調整する見込み。
半導体関連部品の調達では1次サプライヤーに対して数カ月単位での在庫保有の要請や、サプライチェーン(供給網)可視化などで改善を図り、減産幅縮小につなげている。
4月も当初計画の約9万台程度に対して約3%減の約8万7000台程度で通達している。減産幅の縮小が続けば計画通りの台数への生産回復が近づく。
日刊工業新聞2022年3月1日