コロナ治療薬に期待「イベルメクチン」はオミクロンにも効果あり
興和(名古屋市中区、三輪芳弘社長)は、新型コロナウイルス感染症の治療薬として臨床試験(治験)中の抗寄生虫薬「イベルメクチン」について、オミクロン株にも、アルファやベータ、ガンマ株と同等の抗ウイルス効果があることを確認した。北里大学との共同研究から結果を得た。
興和は2021年7月に、新型コロナを対象としたイベルメクチンの治験を開始すると発表。治験を続けている。
イベルメクチンは世界保健機関(WHO)が感染地域に配布している錠剤の寄生虫感染症治療薬。新型コロナの細胞内への侵入抑制と複製阻害の作用が報告されており、既存薬再開発(ドラッグリポジショニング)の新型コロナ治療薬として期待する声も多い。イベルメクチンは15年にノーベル生理学医学賞を受賞した大村智北里大学特別栄誉教授らが発見した抗生物質。
日刊工業新聞2022年2月8日