原油価格高騰の「激変緩和措置」は筋が悪いと言わざるをえない3つの理由

政府が初発動へ

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石油連盟の杉森務会長(ENEOSホールディングス会長)は24日会見し、ガソリン価格が1リットル=170円を超えた場合に政府が激変緩和措置として元売りに最大5円補助し小売価格の上昇を抑える政策が今週木曜にも発動される可能性が高いことについて「値下げではなく急激な値上げを抑えるスキーム。最初の発動が肝心。店頭で混乱が起きないよう、経済産業省はしっかり説明してほしい」とした。元売りは補助金全額を卸価格に反映させ還元することを決めているが、店頭で170円を超えていない地域では価格が下がらない可能性が高いからだ。

また原油価格について「当面80ドル台がベースだが、2022年中に在庫が積み上がり下がる可能性が高い」との見方を示した。

杉森会長

日刊工業新聞2022年1月26日

COMMENT

志田義寧
北陸大学
教授

政府は27日、昨年導入した原油価格高騰の激変緩和措置を初めて発動する。正直、筋が悪いと言わざるをえない。まず補助金は効率的な資源配分を阻害する。価格上昇は消費構造の変化や技術革新などを促すが、価格からメッセージが読み取れなくなれば、そうしたメカニズムは働かなくなる。次に他の資源価格も上がっている中で、なぜガソリンだけなのか、公平性の面でも疑問が残る。最後に政府は価格が抑制されているかモニタリングするというが、これは明らかな価格統制だ。経済へのダメージを食い止たいのは理解できるが、弊害が大きい。

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