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白物家電出荷額が6年ぶり減少、今後も増加要因なく…

0.6%減も高水準 巣ごもり需要反動

日本電機工業会(JEMA)が発表した2021年の白物家電製品国内出荷額は、前年比0・6%減の2兆5215億円だった。コロナ禍の巣ごもり需要で1997年以降で最高額となった20年(2兆5370億円)の反動や夏の天候不順を受けて6年ぶりの減少となったものの、過去10年の平均額2兆3303億円を上回り、高い水準で推移した。

JEMAでは「20年は巣ごもり需要と特別給付金の交付が後押しし、大変好調だった。21年は反動を受けたが、今後も特別な増加の要因はなく減少傾向が続くと見ている」と説明した。

出荷台数では、冷蔵庫が同2・2%減の377万8000台、洗濯機が同1・6%減の465万2000台と2年連続で前年を下回り、エアコンは同5%減の937万3000台と6年ぶりの減少となった。

消費傾向では巣ごもり需要が継続しており、食料品のまとめ買いや家庭内での食事機会の増加などから電子レンジが同5・7%増の369万2000台と2年連続で増加した。冷蔵庫も501リットル以上の大型機種が好調だった。

清潔意識の高まりを受け、掃除機が同4%増の490万2000台と20年に続いて増加。コードレス化や軽量化などの利便性向上に加え、在宅時間の増加が後押しした。空気清浄機は同1・4%減の299万4000台と2年ぶりの減少となったが、過去最高だった20年に続く出荷台数となった。

21年12月の出荷額は、前年同月比7・5%減の2313億円と7カ月連続のマイナスとなった。冷蔵庫は同11・5%増の379億円と2カ月連続で増加したが、洗濯機は同5・3%減の387億円で前月に続いて2カ月ぶり下回ったほか、エアコンは同12・9減の495億円と7カ月連続のマイナスとなった。

日刊工業新聞2022年1月25日

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