神戸製鋼のグループ再編、社長が語る過去の反省とこれから

  • 0
  • 0

115年以上の歴史を持つ神戸製鋼所は、連結売上高2兆円規模の複合事業体だ。鉄鋼、アルミニウムなど「素材系」、建設機械といった「機械系」、「電力」の3事業を展開する。2023年度までの中期経営計画では「安定収益基盤の確立」と「カーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)への挑戦」に力点を置く。

かねて事業の「選択と集中」を推進し、18年度に218あった子会社、52あった関連会社は、20年度にはそれぞれ212社、50社に減った。再編について同社は「グループガバナンス強化を目的に各社の管理レベル、技術・技能・ものづくり力の強化、経営の効率化などにつながる施策を進める」としている。

上場子会社のあり方は株主利益や資本効率の観点、22年の上場基準変更などを踏まえて検討。水処理などを手がける神鋼環境ソリューションはこの11月1日に神鋼本体との株式交換で完全子会社となり、これに先立ち10月に上場が廃止された。脱炭素に向けた環境ビジネスの拡大で、意思決定と事業運営を迅速化するのが狙いだ。

国内人口の減少などで需要が縮小するガードレールといった道路関連事業は、日本製鉄と協業。12月1日付で「日鉄神鋼建材」を設立し、神鋼は35%出資する。従来ある神鋼建材工業単独での事業存続は厳しいと判断した。

一方、競争力がある事業を強くする再編も行う。機械系のうち汎用圧縮機事業は、ボイラ大手の三浦工業と資本提携する。神鋼子会社であるコベルコ・コンプレッサの株式49%を三浦工業が22年1月に取得する予定だ。

神鋼の強みはヒートポンプの技術。三浦工業とは業務提携してきたが、空気、蒸気という同じ領域で経営資源を共有、相乗効果の発揮で勝ち残りを図る。

神鋼の山口貢社長はグループ再編ついて「過去には事業を広げすぎたとの反省がある。十分に目が行き届ないし、経営資源は限られている。企業価値はもちろん従業員の幸福を考え、是々非々で進めていきたい」と話している。

日刊工業新聞社2021年12月2日

キーワード
神戸製鋼所

関連する記事はこちら

特集

このサイトでは、アクセス状況の把握や広告配信などのためにクッキー(Cookie)を使用しています。オプトアウトを含むクッキーの設定や使用の詳細についてはプライバシーポリシーページをご覧ください。

閉じる