売上高150億円へ、ITとヘルスケアを融合させるインフォコムの「SDGs」
インフォコムは、2020年度から22年度までの中期経営計画でヘルスケアを重点事業の一つに位置付ける。新規サービスの展開などを通じて同事業の2022年度売上高を150億円(19年度は107億円)に引き上げる考え。国連の持続可能な開発目標(SDGs)の「すべての人に健康と福祉を」の実現に向け、ITとヘルスケアを融合させ、事業の拡大を目指す。
病院向け情報管理システムでは診断情報や医療画像情報をデジタル化し、医療の質向上を支援する。病院で働く医療従事者の勤務状況を管理する「CWS就業管理システム」は、約100施設での導入実績がある。
久保井基隆取締役は「シフト制の浸透や午前のみ、午後のみ出勤するなど、医療従事者の働き方が複雑化している。システムを通じて効率的な就業管理をサポートしている」と説明する。
介護施設向けサービスでは、15年に介護大手・ソラストと業務・資本提携した。介護需要が高まる中で、インフォコムは医療機関で培った就業管理ステムのノウハウを応用。クラウド型勤怠管理サービス「CWSフォー・ケア」を共同で開発し、ソラストの介護施設で導入・検証を進めているほか、さまざまな介護事業者向けに提案している。
企業向け健康経営サポートサービス「WELSA(ウェルサ)」は、社員の健康診断やストレスチェックの結果を一元管理し、健康リスクや生活習慣病などの分析・予測が可能。精神疾患などメンタルのほか、慢性疾患などフィジカルの面からも健康リスク評価が行える。「スマートフォン向けアプリを開発し、楽しみながら健康増進が図れるプログラムも開発している」(久保井取締役)。
7月からウェルサに新型コロナウイルスワクチンの接種状況を登録・管理する機能を追加した。従業員が登録した接種状況を人事部門などが個人を特定せずに接種率を確認できるようにしている。