VR映像撮影システムに乗り出すキヤノンが狙うニーズ
キヤノンは、仮想現実(VR)映像撮影システム「EOS VRシステム」を新たに立ち上げる。専用のレンズ1機種とソフトウエア2本を12月下旬に発売する。VRはエンターテインメントや観光、教育などで活用が広がる。新システムは効率的なVR撮影を実現し、プロの映像クリエーターやハイアマチュアからのニーズに応える。
VR撮影用レンズ「RF5・2mm F2・8 Lデュアルフィッシュアイ」は、ミラーレスカメラ「EOS R5」に装着して使用する。
2眼レンズそれぞれから入射する光を単一の相補型金属酸化膜半導体(CMOS)センサーを通じて記録できる。撮影前のカメラ位置の調整や同期設定、撮影後の映像をつなぎ合わせる作業が不要となり、映像制作が効率化する。消費税込みの価格は27万5000円。
VR映像の画像変換などを行うパソコン用アプリケーション(応用ソフト)として「EOS VRユーティリティー」と「EOS VRプラグインforアドビ・プレミア・プロ」の2本を公開する。消費税込みの月額利用料は500円。製作環境に合わせて使用し、映像製作を支援する。
日刊工業新聞2021年10月21日