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大阪ガスが29年ぶりに冷熱発電新設。海外での受注も狙う

姫路に出力3700キロワットの設備を来年6月に稼働。中間熱媒体を使う方式で世界最大
大阪ガスが29年ぶりに冷熱発電新設。海外での受注も狙う

泉北製造所で稼働中のLNG冷熱発電設備

 大阪ガスは姫路製造所(兵庫県姫路市)に、液化天然ガス(LNG)低温エネルギーを回収する冷熱発電(用語参照)設備を設置する。中間熱媒体を使うランキンサイクル方式では世界最大で2016年6月の稼働予定。29年ぶりの新設機となる。同社はLNGプラントについて、海外で基本設計の受注しかないが、省エネと二酸化炭素(CO2)排出量削減につながる技術として、今後LNG基地建設を計画する東南アジアなどに提案、海外での受注獲得に乗り出す。
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日刊工業新聞2015年12月8日面
明豊
明豊 Ake Yutaka 取締役デジタルメディア事業担当
 冷熱発電はLNG気化時に発生する温度差エネルギーを活用する発電システム。1980年代以降にガスや重工各社が実用化に取り組んだが、代替フロン冷媒問題やガス需要の低迷などからその後導入は停滞。現在、国内で10基(うち大ガス4基)のほか、海外では台湾とスペインで稼働している。大ガスは現在、合計出力1万3750キロワットの冷熱発電を稼働しており、今回の新設分を加え、都市ガス製造時の購入電力を半減させるという。

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