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「一般病院でもコロナの診療可能に」経団連がまとめた提言の中身

経団連は、新型コロナウイルス対策をめぐり、重症化率や死亡率が十分低下した際は、一般の病院での診療を可能にすべきだとする提言をまとめた。足元では重症者数が高止まりする。同日の会見で十倉雅和会長は「重症化率が十分に低減すれば、感染症対策と社会経済活動の両立がテーマになる」と強調、「一定の感染が続くことが避けられない」との認識を示した上で「今から社会経済活動の再開に向け、必要な対策を講じる必要がある」と提言の狙いを述べた。

提言では、早期治療を可能とする医療提供体制の整備を柱にした。現在は感染症指定医療機関での診療が原則だが、重症化率や死亡率が十分低減した際は、広く一般の病院やクリニックで診療できるようにして、保健所を介した受診や入院調整などの対応を不要とすることも検討すべきだとした。

ワクチン接種が進展したほか、中和抗体薬の投与「抗体カクテル療法」が登場したことや保健所業務が逼迫(ひっぱく)していることを踏まえた。

帰国・入国後の隔離措置の適正化も柱に据えた。隔離期間は現在14日間だが、海外と足並みをそろえ最長10日間にすべきだとした。

一方、政府は希望する全国民に対して11月上旬にワクチン接種を完了する方針だ。十倉会長は「(今から)2カ月間、重症者増加による医療崩壊をいかに食い止めるかだ。そのために中和抗体薬を活用すべきだ」とも話した。経団連として企業の研修所などの施設を提供する考え。

日刊工業新聞2021年9月7日

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