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主要取引先のトヨタに追随、自動車部品メーカー大手が「CO2排出量半減」へ

フタバ産業は、2030年度の二酸化炭素(CO2)排出量を13年度比で削減する目標値に関し、従来の35%減から半減に引き上げる検討を始めた。主要取引先のトヨタ自動車のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)対応などを踏まえ、取り組みを強化する方針。フタバ産業は田原工場(愛知県田原市)でCO2削減につながる施策の検討を始めた。21年度内にも具体的な施策や目標を設定する考えだ。

フタバ産業は排気系部品や車体部品を得意とする。工場設備のエネルギー源を重油などから電気に切り替えたり、デジタル技術を活用し生産ラインで使う電力の管理を細分化して無駄を削減したりする方針。またIoT(モノのインターネット)技術などを生かし、工場内などの物流効率化を進める。

トヨタは35年に世界の工場でのCO2排出を実質ゼロにする目標を6月に打ち出した。従来、50年としていた目標を前倒しした。

フタバ産業は21年度内にもトヨタの方針を確認しつつ、CO2削減の具体的な目標の設定と施策を固める。22年度には本格的な実行に移す計画だ。

自動車部品メーカーではCO2削減の目標を設定する動きが活発化。アイシンはCO2排出量を30年度に13年度比半減を目指す。東海理化は30年までに13年比6割のCO2削減を目指す。


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日刊工業新聞2021年8月30日

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