リチウムイオン電池を10分以内で安全に急速充電、ナンヤン理工大が技術開発
ソニー、サムスン、テスラにもライセンス打診
スマートフォンなどに内蔵されるリチウムイオンバッテリーを10分以内に安全にフル充電できるようにする技術が開発された、とシンガポールのストレーツタイムズなどが報道した。国立ナンヤン理工大学のラシド・ヤザミ(Rachid Yazami)教授による成果で、手の指の爪より小さい半導体チップをバッテリーと充電器に内蔵し、このスマートチップでバッテリーの内部状態を常にモニターしながら、最適な状態で急速充電が行えるという。
半導体や電池メーカーに対して、2016年末までに技術のライセンスを開始する予定。同教授はスマートフォンから電気自動車(EV)まで幅広い分野のリチウムイオンバッテリーに利用できるとしており、ソニーやサムスン電子も関心を示しているという。さらに、リチウムイオン電池の製造・販売に乗り出しているEVベンチャーの米テスラモーターズにもライセンスを持ちかける考えだという。
リチウムイオンバッテリーはエネルギー密度が高く可燃性の有機溶媒を使っているため、異常過熱や発火、爆発の危険性がつきまとう。5年以上かけて開発されたこのスマートチップは、リチウムイオンバッテリーの温度と電圧をモニターするだけでなく、それをもとにバッテリーの残存容量を正確に測定するアルゴリズムを組み込んである。バッテリーが過熱したりダメージを受けたりしないよう充電プロセスを最適化しながら、安全に急速充電が行えるという。
モロッコ人のヤザミ教授は、リチウムイオン二次電池向けグラファイト(黒鉛)負極の発明や、フッ素イオン電池の研究開発で知られる。京都大学や信州大学の客員教授を務めたこともあり、現在は、ナンヤン理工大エネルギー研究所バッテリープログラムの責任者も兼務する。
半導体や電池メーカーに対して、2016年末までに技術のライセンスを開始する予定。同教授はスマートフォンから電気自動車(EV)まで幅広い分野のリチウムイオンバッテリーに利用できるとしており、ソニーやサムスン電子も関心を示しているという。さらに、リチウムイオン電池の製造・販売に乗り出しているEVベンチャーの米テスラモーターズにもライセンスを持ちかける考えだという。
リチウムイオンバッテリーはエネルギー密度が高く可燃性の有機溶媒を使っているため、異常過熱や発火、爆発の危険性がつきまとう。5年以上かけて開発されたこのスマートチップは、リチウムイオンバッテリーの温度と電圧をモニターするだけでなく、それをもとにバッテリーの残存容量を正確に測定するアルゴリズムを組み込んである。バッテリーが過熱したりダメージを受けたりしないよう充電プロセスを最適化しながら、安全に急速充電が行えるという。
モロッコ人のヤザミ教授は、リチウムイオン二次電池向けグラファイト(黒鉛)負極の発明や、フッ素イオン電池の研究開発で知られる。京都大学や信州大学の客員教授を務めたこともあり、現在は、ナンヤン理工大エネルギー研究所バッテリープログラムの責任者も兼務する。
ニュースイッチオリジナル