ニュースイッチ

日産が英国で生産する新型「キャシュカイ」の独自エンジンがスゴい!

eパワー搭載HV初投入
日産が英国で生産する新型「キャシュカイ」の独自エンジンがスゴい!

英国サンダーランド工場で生産を始めた新型キャシュカイ

日産自動車は、英国のサンダーランド工場でスポーツ多目的車(SUV)「キャシュカイ」の新型車の生産を始めた。約7年ぶりに全面改良した新型車生産のため、同工場に4億ポンド(約610億円)を投じた。まずは今夏に導入記念車「プレミアエディション」の提供を予定する。キャシュカイは日産の欧州市場における最量販車種。新モデルの投入が、課題とする欧州事業復活へのターニングポイントになるか注目される。

新型キャシュカイには、排気量1500ccのガソリンエンジンを採用した独自システム「eパワー」搭載のハイブリッド車(HV)と、同1300ccのエンジンを採用した簡易型システム搭載のマイルドHVを設定した。同社が欧州にeパワー搭載HVを投入するのは初めてで、2022年の本格販売を予定する。

サンダーランド工場では、新型キャシュカイの生産に合わせてアルミニウム部品の再利用手法「クローズドループ・リサイクル」を採用した。専用設備を導入し、車の製造から廃棄までライフサイクル全体の二酸化炭素(CO2)排出量の削減にもつなげる。

キャシュカイは日産の欧州市場における最量販車種で、20年度は同社の欧州販売の4割を占める15万4700台を販売した。同社によると07年の発売から同工場で350万台以上を生産した。英国全体の自動車産業への影響も大きく、07年以降に同国で製造された車の5分の1を占める最大生産車種という。

日刊工業新聞2021年6月21日

編集部のおすすめ