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遠隔で走行ルートを教示。技術者の手間が省ける自律走行ロボ用システムの仕組み

遠隔で走行ルートを教示。技術者の手間が省ける自律走行ロボ用システムの仕組み

遠隔操縦と教示に使われたクローラーロボ(リコー提供)

リコー基盤開発統括センターサービス・ロボティクス技術開発グループの保坂健人氏と山科亮太グループリーダーは、現地で地図情報や走行経路を作成しなくて済む自律走行ロボット用遠隔教示システムを開発した。カメラの映像を見ながらロボットを遠隔操縦して走行ルートを教える。位置情報や移動ポイントなどはロボット側のシステムで管理する。インターネット越しに柔軟な対応ができるシステムとして活用していく。

ロボット側のシステムで全地球測位システム(GPS)情報や移動軌跡、走行ルートを自動算出する。一方、遠隔操縦に関する部分はロボットのカメラ映像や手動操作と自律走行、教示モードへの切り替え程度に簡略化した。障害物の回避などはロボット側で行う。

クローラーロボの操縦画面(リコー提供)

実際に屋外走行用のクローラーロボットで遠隔教示と自律走行などを確認した。今後、例えば警備ロボットを運用する現場でレイアウトが急きょ変更になった際、現地で地図情報を再取得するといった手間をなくせる。

ただ、カメラ映像を見て遠隔操作しながら教える方法だけだと現地で実際に操作する教え方と比べ、ぎこちない走行ルートを教えてしまう。そのため、同じルートを何度か走行して中間的な走行ルートを機械学習などで選ばせる工夫が必要になる。

それでもロボットの技術者が現地に出向く手間が省ける。また、施設側はロボットのためにレイアウトを固定せず、柔軟に施設を運営できる。これまでロボットベンダーと施設側にとって、運用の負荷軽減が自律走行ロボットの普及に向けた課題となっていた。

日刊工業新聞2021年7月2日

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