ヤマハ発と新明和が事業化目指す「次世代小型航空機」とは?
ヤマハ発動機と新明和工業は、次世代小型航空機の共同研究契約を結んだと発表した。ヤマハ発の小型エンジン技術と、新明和の飛行艇などの機体開発技術を組み合わせ、日米の個人ユース向け小型有人航空機の事業化を探る。2022年春までに初期試験の検証機を飛行させる計画だ。
小型モビリティー向けエンジンの活用法を探るヤマハ発と、外部調達エンジンで航空機の概念設計に取り組みたい新明和の思惑が一致した。
検証機にヤマハ発がスノーモービルに用いている水冷2気筒、排気量499ccのエンジンを仕様変更して搭載する。エンジン以外は新明和が調達する。試験場所は未定だが国内で探す方針。
ヤマハ発は無人ヘリコプターや飛行ロボット(ドローン)を製品化しているが、有人飛行機へのエンジン供給は初めて。既存エンジン活用でコストを低減する。今後、乗員8人程度以下の軽飛行機(LSA)の範囲内で新エンジンを開発する可能性がある。
新明和は操縦関連の自動化技術を盛り込む方針で、次世代航空機を目指す。
日刊工業新聞2021年6月30日