ロボット活用の調剤システム研究へ、安川電機が九州大と包括連携する狙い
安川電機と九州大学は、共同研究や人材育成の分野で包括連携する。すでにロボットの制御技術開発などで協業関係にあるが、医療や農業など幅広い分野の社会課題解決に拡大する。安川電機が大学と包括連携するのは九州工業大学に次いで2例目。
両者は2019年2月からロボット分野の技術開発をテーマに共同研究を行ってきた。今回は医療や農畜産業分野の自動化、アプリケーション(応用ソフト)開発を進める。詳細は今後詰めるが、スマート農業の取り組みやロボットを使った調剤システムの研究開発になるという。
九大の石橋達朗総長は「双方の人的・知的資源や施設を活用して安川電機の事業力、大学の学術研究を強化したい」とし、3月に開業した研究開発拠点「安川テクノロジーセンタ」(北九州市八幡西区)に研究室の開設を検討する。安川電機の小笠原浩社長は「人材育成などでグローバルな発展と地域貢献につなげる。オープンイノベーションでお互いのビジョン実現を目指す」と期待した。(北九州)
日刊工業新聞2021年6月24日