脱炭素化へ“総力戦”、太平洋セメントが投じる環境投資1000億円の中身
太平洋セメントは脱炭素社会の構築に向け、2030年度までの10年間に環境投資に1000億円を投じる。まず21―23年度に200億円を投じ、廃熱発電設備の導入や二酸化炭素(CO2)回収技術の開発などに挑む。同社は4月に社内横断組織となる「カーボンニュートラル技術開発プロジェクトチーム」を設置。50年にサプライチェーン全体で脱炭素化を実現すべく「総力戦で取り組む」(不死原正文社長)としている。
直近の目標として、25年度までにセメント生産におけるネットのCO2排出原単位を00年度比10%以上(19年度は8・3%)削減する。
ただ、政府が4月に30年度の温室効果ガスの削減目標を従来より20ポイント高い13年度比46%削減を表明したことで、「目標を見直すべきかプロジェクトチームで検討していく」(不死原社長)という。
日刊工業新聞2021年5月17日