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経営統合するフルサト工業とマルカ、相乗効果をどう発揮するか

工作機械で強み発揮

フルサト工業とマルカは経営統合し、10月1日付で共同持ち株会社「フルサト・マルカホールディングス(HD)」を設立する。建築関連資材、機械工具を扱うフルサトと、産業機械・建設機械を販売するマルカが持つ専門商社の強みを融合し、相乗効果発揮につなげたい考え。特に2社が販売する工作機械は扱うメーカーの重複が少ないため、それぞれの販路を生かして製品群を拡充できる利点があると判断した。

フルサト・マルカHDの本社はフルサトの本社(大阪市中央区)に置き、傘下に2社がぶら下がる。マルカの飯田邦彦社長が新会社の会長に、社長はフルサトの古里龍平社長が就く。

今回の統合はフルサト側からの提案が契機。古里社長は「我々が目指す『プラットフォーム戦略』に基づいた“技術商社”としての存在を確立する重要な一手」と話す。

2社の営業利益はフルサトが2021年3月期で27億円、マルカは20年11月期で14億円。今回の統合で25年度をめどに連結営業利益ベースで20億円程度の上積みを見込む。

フルサトは00年に機械工具商社のジーネットを子会社化、16年には防犯監視市場に進出した。マルカは北米など海外で23拠点を持つ。

日刊工業新聞2021年5月10日

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