ニュースイッチ

「国内メーカーの投資動いてきた」射出成形機の受注が7カ月連続プラス

「国内メーカーの投資動いてきた」射出成形機の受注が7カ月連続プラス

日本製鋼所の新型中型電動射出成形機

日本産業機械工業会(産機工)と日本プラスチック機械工業会がまとめた3月の射出成形機受注台数は、前年同月比60・8%増の1502台で7カ月連続プラスになり、伸び率も2月の同47・3%増から拡大した。

輸出向けが同67・7%増の1184台で7カ月連続増と引き続き好調。国内向けも同39・5%増の318台で3カ月連続のプラスとなり、伸び率も2月の同14・9%増から拡大した。

伸びをけん引してきた中国向け、米国向けに加え「国内の自動車や電機メーカーの設備投資も動いてきた」(大手メーカー)とみる向きが多い。

輸出の機種別では型締め力100トン台と200―499トン、500―999トンがいずれも同2倍前後の増加となった。国内は1000トン以上の大型機種が14台と、同4・7倍の伸びとなった。

輸出の主力となっている中国と米国向けは3月も伸びが続いている。中国は自動車とデジタル電気機器向け、米国は住宅設備や日用品向けの注文が多いようだ。

東南アジアはタイなどが依然厳しいが、ベトナムが伸びてきている。「電機、IT関連の注文が主」(同)という。

米国は医療関連需要も伸びているもよう。電気自動車(EV)化の流れの影響は「軽量化がガソリン車以上に要求されるため、プラスチックの使用割合が増え、射出成形機業界にはプラス」(同)とみている。


【関連記事】 世界2位の超硬切削工具メーカーが日本市場に切り込む
日刊工業新聞2021年4月19日

編集部のおすすめ