不二家がチョコ工場にロボット導入、包装機は毎分約400個
不二家はチョコレートの主力工場である平塚工場(神奈川県平塚市)にロボットを導入し、自動化を進める。「ピーナッツチョコレート」の個包装ラインにロボットを1台導入し、ロール状のフィルムの運搬を自動化した。同ラインについて、2021年中をめどに設備洗浄時の運搬を、25年初頭をめどにフィルムのセットまでを自動化する。チョコレート「LOOK(ルック)」の製造ラインや他工場にも展開する。
平塚工場のピーナッツチョコレート製造ラインには個包装機が14機あり、1機につき約40分に1回、フィルムが切れる。残量が少なくなると指示が出て、人間がロールフィルムを機械まで運び補充していたが、プラネックス(東京都墨田区、川内一毅社長、03・5638・3122)のロボット1台を導入。同ロボットが各機まで運ぶようにした。1シフトにつき1人分を省人化し、他の製造ラインに充てている。
包装機は毎分約400個の高速で包装するため、チョコレートの搬送時にかすが落ちてたまる。一定のタイミングで機械設備を外し、洗浄室まで運んで洗浄しているが、この運搬工程も21年中をめどにロボットで自動化する。ロボットがロールフィルムを積んで包装機まで着いた時に、現在は人間がフィルムを下ろして機械にセットする。この工程も25年初頭をめどに自動化を目指す。
また、1箱で4種類の味を楽しめるLOOKは、クリーム4種類を入れた容器を運ぶ工程についてロボットでの自動化を検討する。
平塚工場での成果を踏まえながら、秦野工場(神奈川県秦野市)や富士裾野工場(静岡県裾野市)などにもロボットを導入する。
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日刊工業新聞2021年3月24日2021