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トヨタが福島県で水素事業の参画検討の理由

トヨタが福島県で水素事業の参画検討の理由

水素製造施設を視察する豊田トヨタ社長(写真中央)ら

トヨタ自動車は福島県で水素事業に参画する検討に入った。世界最大規模の水素製造施設のある福島県浪江町のほか、福島市など人口30万人規模の都市で、水素の普及促進に向けた実証を行う計画。水素を物流や発電に利用する際の課題を検証する。水素の活用インフラを整備するとともに、東日本大震災からの復興を後押しする。

豊田章男社長が浪江町の水素製造施設「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」を視察し、同行した福島県の内堀雅雄知事に水素事業へ参画する意向を伝えた。豊田社長は「自動車業界が一丸となってクリーンな水素の利用を促進し、福島の未来をつくることに貢献したい」と話した。

FH2Rで製造した太陽光など再生可能エネルギー由来のクリーンな水素を30万人規模の都市に運び、店舗の電源インフラとして活用することなどを想定。FH2Rは年900トンの水素を製造できるが、利用拡大が課題となっていた。

日刊工業新聞2021年3月8日

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