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エレクトロニクス・IT分野で今年注目の技術、トップ5

米調査会社ラックスリサーチがレポート

デジタルトランスフォーメーションが注目される昨今、エレクトロニクス業界やIT業界は今後、これまで以上に多くの産業分野の後援者として活躍可能な非常にユニークなポジションにある。そこで、先端技術調査を専門とする米調査会社ラックスリサーチは、年次技術予測レポート「Foresight 2021:Top Emerging Technologies to Watch(Foresight 2021: 2021年に注目すべき先端技術)」にて、エレクトロニクス・IT分野における主要技術トップ5を発表した。データから価値を抽出する点が今回選ばれた5つの技術の中心となるテーマだ。

エレクトロニクス・IT分野で2021年に注目すべき技術トップ5

1. AI搭載型センサー

人工知能(AI)搭載型センサーは、重要なデータの収集・検証に向けてハードウェアとソフトウェアを統合しており、コンシューマー向けウェアラブルから医療機器、産業用IoTまで多くのユースケースにて活用可能だ。

2. デジタルバイオマーカー

データストリームを分析して各種疾患を特定することを可能にするデジタルバイオマーカーは、ヘルスケア事業に関心を持つエレクトロニクス企業には注目の技術。

3. 自然言語処理(NLP)

エレクトロニクス企業やIT企業は、自然言語処理(NLP)技術を自社データの活用あるいはサービスとして提供することにより、新しいサービスの提供や産業セグメントへの参入が可能だ。

4. エッジコンピューティング

ハードウェアやソフトウェア技術の革新を受け、重要な計算機能をクラウドからエッジ側で処理することが可能になり、トラフィックの負荷軽減やレイテンシーの課題に対応することができる。

5. 合成データ

人工知能の学習には大量のデータが必要となるが、実際のデータが少ない場合は合成データが活用できる。合成データを活用することでデータの多様性やデータプライバシーの確保が可能となる。

同社は本調査にて、独自開発のデータアナリティクスプラットフォーム『Tech Signal(テックシグナル)』でイノベーションデータの分析を行い、技術開発への関心が急速に高まりを見せている技術を特定した。ただし、注目度が高く技術開発が盛んに行われていたとしても、規制や事業性など、商用化において克服すべき重大な課題を抱えている技術も存在する。そこでデータ分析によるランキングに対し、同社の技術専門家であるアナリストが事業性などの最終的な技術評価を行い、今回のランキングを作成した。

同社のヴァイスプレジデントであるKevin See, Ph.D.は、「デジタルトランスフォメーションはすでにコンセプトとして語られていたステージから脱しており、デジタル技術の導入を検討する企業は、過大評価されている企業やツールを避け、実際に投資効果を得られるような形でデジタル技術を活用していくことが重要だ。センサーのアウトプットにAIを活用する、デジタルバイオマーカーを分析して各種疾患を特定する、エッジコンピューターを利用してローカルでほぼリアルタイムでデータのもたらすインサイトを抽出するなど、今回選ばれた5つの技術の中心となるテーマは、データから価値を抽出することにある」とコメントした。

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