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県営名古屋空港、MRJ初飛行に備え展望デッキ閉鎖

生中継に誘導
県営名古屋空港、MRJ初飛行に備え展望デッキ閉鎖

県営名古屋空港の展望デッキから見たMRJ飛行試験初号機

 愛知県が管理する県営名古屋空港(小牧空港)は、国産初のジェット旅客機となる三菱航空機「MRJ」の初飛行を控え、11月8日から15日まで展望デッキを閉鎖している。

 閉鎖しているのは、展望デッキを含む旅客ターミナルビル3階。一般来場者や空港勤務者をはじめ、報道関係者の立ち入りも現時点で認めていない。

 空港の駐車場も、立体駐車場の最上階への立ち入りを禁止。空港を利用する旅客以外の利用も制限する。空港勤務者も許可を得た人しか立ち入らせない。前回MRJの初飛行が10月26日から30日までの期間に計画された際と同じ措置を取っている。

 愛知県振興部航空対策課は、MRJの初飛行を見ようとする人が「空港に何人来るかわからず、道路も渋滞が予想され、定期便の運航に支障が出るおそれがある」と説明。初飛行当日は空港には近寄らず、三菱航空機によるストリーミング配信を見るよう勧めている。一方、愛知県は航空宇宙関連の製造業について、県内への誘致を推進。航空対策課は「県として初飛行に協力している」と語った。

 MRJの初飛行が計画されているのは、11月9日から13日まで。小牧を離陸後の飛行空域は、静岡県御前崎から愛知県伊良湖岬にかけての遠州灘沖の太平洋上と、石川県能登半島沖の日本海上の2つを検討している。

 1時間程度飛行で、真っ直ぐに飛ぶかや、左右に曲がれるかなどの基本的な操縦特性を確認し、上空で着陸状態をシミュレーション後に着陸する。

 気象庁が9日午後5時に発表した週間天気予報によると、名古屋を含む愛知県西部の天気は、10日はくもりのち晴れで降水確率は午前0時から6時までが30%、午前6時から午後6時までが10%、午後6時から11日午前0時までが0%。11日は晴れ時々くもりで降水確率10%、12日が晴れ時々くもりで降水確率20%、13日がくもり時々晴れで降水確率30%、週末の14日はくもり一時雨で降水確率50%で、11日を境に天気は下り坂に向かうとの予報を出している。最高気温と最低気温は、ともに平年並みか平年より高いという。
吉川忠行
吉川忠行 Yoshikawa Tadayuki Aviation Wire 編集長
愛知県は初飛行当日、空港に近寄ることを自粛するよう求めています。初飛行を自分の目で見る経験がこれから日本の航空産業にどのような影響を与えるかまでの思慮が足りておらず、航空後進国ここにありです。企業誘致だけが航空宇宙産業の育成ではありません。展望デッキに地元の子供を招待するなど、何らかのやり方はあるのではないでしょうか。

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