ホンダ、日産・・堰を切って“タカタ離れ”を言い出したのはなぜか
トヨタは明言避ける。完成車メーカーの本音「新規受注よりも足元の膨大なリコール対応を優先してほしい」
日産自動車が、タカタ製エアバッグの欠陥問題を巡って安全性が懸念されている「硝酸アンモニウム」を使用したタカタ製インフレーターの新規採用を止めることが分かった。タカタの最大顧客であるホンダも同じ方針を表明済みで、マツダなども5日の決算会見で同様の対応を公表。完成車のタカタ離れが一気に広がった。
日産幹部が明らかにした。タカタ製インフレーターを採用する生産中の車種についても「(他社製に)切り替えることになる」(幹部)としている。時期は未定。タカタにとって仏ルノー日産連合は、ホンダ、独フォルクスワーゲン、米ゼネラルモーターズに次ぐ4番目の主要取引先。
富士重工業の吉永泰之社長も会見で「今後発売する新型車は使用しない方向で検討している」と話し、三菱自動車の広報も同様の検討を進めていることを明らかにした。マツダの丸本明副社長は「開発中の車種は採用しない方向で開発している」とした。
一方、トヨタ自動車の早川茂専務役員は「生産開発中のモデルを問わず、より安全なものを採用したい」と述べるにとどめた。
「タカタ製インフレーターを新規で使える状況ではない」。日産幹部はホンダと同様にタカタとの取引を見直す方針を明らかにした。「今後発売する新型車は採用しない方向で検討している」、「新型車は採用しない方向で開発を進めている」―。タカタ製エアバッグの欠陥問題について口を閉ざしていた完成車メーカーが堰(せき)を切ったように“タカタ離れ”を公に語り始めた。
米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)とタカタの合意を受けてホンダがタカタ製インフレーターの使用停止を表明したことが口火を切った。だがある乗用車幹部はこう漏らす。「NHTSAとタカタの合意の前から新規で使える状況ではなかった」。異常破裂の原因究明が長引き、安全・安心の疑念がぬぐえないという懸念もあろうが、「新規受注よりも足元の膨大なリコール対応を優先してほしい」との思いがメーカー側にはある。
三菱自動車は5日、中国ですでにタカタ製インフレーターの他社製への切り替えを始めていたことを明らかにした。NHTSAとタカタの合意以前からタカタ離れは広がっていた。完成車の間でタカタ離れが表面化したことは消費者の不安解消に一歩近づくことなるだろう。
日産幹部が明らかにした。タカタ製インフレーターを採用する生産中の車種についても「(他社製に)切り替えることになる」(幹部)としている。時期は未定。タカタにとって仏ルノー日産連合は、ホンダ、独フォルクスワーゲン、米ゼネラルモーターズに次ぐ4番目の主要取引先。
富士重工業の吉永泰之社長も会見で「今後発売する新型車は使用しない方向で検討している」と話し、三菱自動車の広報も同様の検討を進めていることを明らかにした。マツダの丸本明副社長は「開発中の車種は採用しない方向で開発している」とした。
一方、トヨタ自動車の早川茂専務役員は「生産開発中のモデルを問わず、より安全なものを採用したい」と述べるにとどめた。
「タカタ製インフレーターを新規で使える状況ではない」。日産幹部はホンダと同様にタカタとの取引を見直す方針を明らかにした。「今後発売する新型車は採用しない方向で検討している」、「新型車は採用しない方向で開発を進めている」―。タカタ製エアバッグの欠陥問題について口を閉ざしていた完成車メーカーが堰(せき)を切ったように“タカタ離れ”を公に語り始めた。
米国運輸省道路交通安全局(NHTSA)とタカタの合意を受けてホンダがタカタ製インフレーターの使用停止を表明したことが口火を切った。だがある乗用車幹部はこう漏らす。「NHTSAとタカタの合意の前から新規で使える状況ではなかった」。異常破裂の原因究明が長引き、安全・安心の疑念がぬぐえないという懸念もあろうが、「新規受注よりも足元の膨大なリコール対応を優先してほしい」との思いがメーカー側にはある。
三菱自動車は5日、中国ですでにタカタ製インフレーターの他社製への切り替えを始めていたことを明らかにした。NHTSAとタカタの合意以前からタカタ離れは広がっていた。完成車の間でタカタ離れが表面化したことは消費者の不安解消に一歩近づくことなるだろう。
日刊工業新聞2015年11月06日 1面/「深層断面」から一部抜粋