年間売上高1000億円へ、大日本住友製薬が「前立腺がん治療剤」を米国で発売
大日本住友製薬は米国子会社のマイオバント・サイエンシズを通じ、進行性前立腺がん治療剤「オルゴビクス」(一般名レルゴリクス)を米国で発売した。同剤は1日1回1錠投与の経口剤。成人の進行性前立腺がんを適応症とする経口剤としては、米国で初めて承認された。ピーク時の年間売上高は1000億円以上を見込んでいる。
同剤は、前立腺がんの増殖を刺激するとされる精巣でのテストステロンを減少させる。前立腺がんは米国で300万人以上の男性が罹患しているとされる。進行性前立腺がんは、最初の治療後に進行または再発する前立腺がん。
レルゴリクスは子宮筋腫や子宮内膜症向けにも開発が進んでいる。2020年12月には、米製薬大手ファイザーと北米におけるがんと婦人科領域の共同開発・共同販売で提携した。
契約一時金と事業段階に応じ、大日本住友はファイザーから最大で42億ドル(約4350億円)を受け取る。
日刊工業新聞2021年1月12日