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ファッションと機能と環境と。東レ、植物由来素材を水着に採用

16年の「東レキャンペーンガール」に海老沼さくらさん
ファッションと機能と環境と。東レ、植物由来素材を水着に採用

16年キャンペーンガールの海老沼さん

 東レは29日、2016年シーズン(15年9月―16年8月商戦)の水着素材販売を、前シーズン比2%増の827万枚にすると発表した。さまざまな機能性を付与できる植物由来素材「エコディアPET」を遊泳水着で初めて展開する。洋服感覚で着られる水着が増えると予測し、ファッション性と機能性を併せ持つ素材の品揃えを拡充して販売拡大を目指す。

 遊泳用は同2万枚増の134万枚、競泳用は同12万枚増の242万枚、フィットネスは同6万枚増の312万枚、子供・スクールは横ばいの139万枚を見込む。併せて「東レキャンペーンガール」に海老沼さくらさんを選んだ。

ファシリテーター・峯岸研一氏の見方


 かつては水着素材と言えばナイロンでした。今やポリエステルが大きくシエアをアップ、素材を云々することがほとんど無くなりました。しかも、東レはそのポリエステルに「GRプロジェクト」の一環として注力している、バイオベースポリエステル「エコディアPET」を本格提案しました。

 水着は柄や色相などのファッション性と機能性の両方が求められます。それに「環境配慮型素材」を加えることで、水着素材のトップメーカーとして一段の地位確立を目指す方針です。
※続きはコメント欄で。

 
日刊工業新聞2015年10月30日 素材
峯岸研一
峯岸研一 Minegishi Kenichi フリーランス
 それにしても水着素材の発表も様変わりしました。以前は年末から年始にかけて、合繊メーカーの多くが水着キャンペーンモデルを起用して、水着ショーを含めた素材発表会を開催したものです。  しかし、現在では水着キャンペーンモデルを起用しているのは東レと旭化成ぜんいの二社のみになりました。発表は水着素材だけでなくコーポレートマーケティングとしての意味合いもあります。二社には今後も続けてもらうとともに、中止している合繊メーカーに復活を期待するのは筆者だけでしょうか。

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