浜松の中小企業に外国人の人材を紹介!桜井製作所が蓄積してきた技能実習生ノウハウ
桜井製作所は外国人に特化した人材紹介事業に乗り出す。有料職業紹介事業の認可を申請中で12月に取得予定。本社のある浜松市周辺の中小企業を中心に求人を受け付ける。同社は工作機械や自動車部品の製造が主力。ベトナム人技能実習生を長年受け入れているほか、4月には特定技能制度における登録支援機関の認可を取得した。外国人材の雇用に関する知見や人的ネットワークを生かし、地域企業の人手不足解消に寄与したい考え。
有料職業紹介事業の求職者についてはベトナム人に限らず、卒業を控え日本での就職を希望する留学生や、特定技能の在留資格取得者らを対象とする。初年度に15件の求人企業と求職者の雇用契約を目指す。
桜井製作所はベトナム・ハノイ市に工場を持つ関係から、ベトナム人の技能実習生を10年以上にわたって日本で受け入れている。また技能実習生を受け入れる「GSE(ジー・エス・イー)協同組合」を19年に設立し、実習受け入れ先企業への依頼や実習生に対する研修などを手がける。
一方、桜井製作所として新残留資格である特定技能の登録支援機関の認可を取得し、受け入れ先企業の申請書類作成作業などを支援している。
こうした外国人材の受け入れや支援などを手がける中で、求職者の情報が入りやすくなったりしており、それを有料職業紹介事業に生かす。
足元ではコロナ禍の影響で外国人材の雇用環境は悪化しているが今後、企業の生産活動が回復に向かう中で人手不足は再び課題となる。同社は人材紹介事業でモノづくりが盛んな地域社会への貢献を目指す。
日刊工業新聞2020年11月30日